サブスク?ああああ、もももちろん知ってるよ!

とある居酒屋での会話。

 

友「そうかぁ、まぁお互いサラリーマンは辛いよなぁ」

俺「まぁな~、でも頑張るしかないっしょ?」

友「そうだなぁ。あ、そういえばさぁ」

 

友「サブスクって知ってる?」

 

俺「サササササブスク?あああ、もももちろん知ってるよ?」

俺「や、やだな~いま令和だよ?令和にサブスク知らない奴いるぅ?そんな奴いるぅ?いたら教えて欲しいなー!お前いつの原始時代から来たんだっつーね!ドラえもんのび太と恐竜なんちゃらですかっつーね!ハハハハ…」

俺「ま、まぁサブスクほど美味いもんはない…よな…?」

 

友「美味い?」

 

俺「ああああ!馬井だよ!馬井!ほら、小学校の時、2日だけ転校してきた奴いたろ?」

友「いたっけ?そんな奴?」

 

俺「いたからっ!!」

 

俺「2日して親の都合でまた転校しちゃって、いや2日しかいないんかーい!ってお前突っ込んでたから!2日しかいないんかーい!って」

俺「お前はすぐ忘れるから!もうすーぐ忘れる!あれで馬井は相当傷ついたから!言った方は忘れても、言われた方はずーーーーっと覚えてるから!汝、悔い改めよ!今!この場で!馬井に!謝罪の電話して悔い改めよっ!!!」

 

友「わかった、わかったよ…そんな興奮すんなよ…で、サブスクだけどさぁ」

 

俺「ササササブスクはあれだよな!ほらあれ、なんつーの?」

 

俺「き、北島ファミリー?」

 

友「北島ファミリー?」

 

俺「ほらあの、なんつーかサブちゃんスクール的な?」

俺「山本譲二に小金沢昇司もスクール生だよな!もう弟子とか古いから!これからの時代はサブスクだよな!…的な?」

 

友「・・・お前、サブスク知ってる?」

 

俺「ししし知ってるって!!」

俺「今のはお前を試しただけだから!お前が本当にサブスクのなんたるかを深く、ええ深く、理解してるかなー?っつって!疑問に思っちゃったんだよ!いや友達を疑うなんて良くないよ?でも俺の疑心暗鬼猜疑心メーターはビンビンに反応してるっつーか!」

俺「困るんだよね!最近にわかサブスクリストが多くてさ!そんなにわかは俺のATフィールドが火を噴くぜぇ!ワイルドだろぉ?あちょー!っつってさー!」

 

友「わかったって、わかったからそんな興奮すんなよ。で、サブスクなんだけどさぁ」

 

俺「ま、まぁサブスクって一言でいうとさぁ」

 

俺「あ、ITだよなぁ・・・?」

 

友「ん~?まぁ、ITっちゃあITなのかなぁ?」

 

俺「ITだから!あれはもうIT以外の何者でもないね!ほら知ってたー!完全に知ってたー!ええ知っていますとも!サブスク如き、誰だって使ってるからね!」

 

友「え、お前サブスク使ってんの?なんのサブスク使ってんの?」

 

俺「な、なんの・・・?」

 

大将「はいよっ、メバルの煮付けお待ちぃ」

 

俺「・・・・・」

 

友「うん、サブスクって色々あるんでしょ?」

 

俺「い、色々あるわなぁ!そうサブスクは色々あるんよ!その数、億千万!星かっつーね!お前は星か!ってね、オリオンに輝くペルセウスがアンドロメダで御座候ってね!そう、サブスクは色々あるんよなぁ…」

俺「その中でもあれだ…俺が使ってるサブスクはあれだよ…」

 

俺「き、鬼滅の刃とかぁ・・・?」

 

友「へー、お前サブスクで鬼滅見てるんだぁ」

 

俺「・・・!?そうそうそうそうそうそうそう!鬼滅の刃ね!サブスクと言えば鬼滅だよなぁ!いやもうサブスク=鬼滅だわ。うん間違いない!」

俺「水の呼吸壱の型サブちゃんスクール!っつってね!北のォ~漁場はヨォ!っつって、もう山本さんだから!マグロ漁師の山本さんだから!サブスクは!!間違いないねっっっ!」

 

友「いやそれはちょっと違…」

 

俺「違うよねー!知ってたー!全然違うのは知ってたー!あえてだから!あえて違うこと言ってみただけだから!よくぞ、この引っかけ問題に引っかかんなかった!さすが我が友よ!よくできました、ママ嬉しいわ~つって、スネちゃまおやつですよ~つって!これはもう馬井のせいだね!完全に馬井のせいだわ!馬井ゴラァ!2日しかいないんかーい!つって!」

 

友「ちょっと大声出すなって…落ち着けよ」

 

俺「これが落ち着いていられるぅ?お前疑ってるよね!?俺がサブスク知らないと思って疑ってるよねぇ!?その目は名探偵の目だから!犯人はこの中にいるって今にも言わんばかりの目だから!どうしちゃったのよ!あの頃のお前の優し気な目はどこ行っちゃったのよぉお!!」

 

友「いや、俺は別に…」

 

俺「いーや!疑ってるね!お前は完全に俺を容疑者として見ている!火サスだったら、京都湯けむり温泉殺人事件 老舗旅館で渦巻くサブスク知らぬ女将の愛憎劇!とかってタイトルつけるプロデューサーの顔してるからぁぁあああ!!!」

 

友「なにそんなにムキになってんだよ?はは~ん、さてはお前サブスク知らないなぁ?」

 

俺「はぁ?はぁぁぁぁあ!?」

俺「おまっ!おまっ!!ついに言ったな!?言っちゃならねぇことを口にしたな!?男にはなぁ、触れちゃならねぇ痛みがあるんだよ!それを…おまっ!おまーーーーーっ!!!!」

 

友「ムキになるのがまた怪しいんだよなぁ」

 

俺「カッチーン。はいきたー!カッチン案件きましたー。これは、とどのつまり大激怒と同義語だから!お前は今!友達がゾンビに噛まれてるのに見捨てたからっ!その事実を!これから未来永劫!十字架を背負って生きていくという覚悟はおありなんですよねぇ!?」

 

大将「はいよっ、これ白子ポン酢ね」

 

俺「・・・・・」

 

友「知らないなら知らないでさぁ、はっきり言えばいいじゃん?」

 

俺「だから知ってるって言ってんだろぉが貴様コラァ!!己の見識でそういうこと言わない方がいいと思いまーす!先生!友くんが嫌なこと言ってきまーす!大体さぁ、サブスクを知ってるとか知らないとか、どうでもいいから!いま論点そこじゃないから!」

 

友「いや論点そこだろ…」

 

俺「違うから!今の論点は、友を疑うのは果たして正しいのか?だから!お前の一言一言に俺はいたく傷付いてらっしゃるから!ええ、傷付いていますとも!もう一生許さないから!子供の一生許さないは可愛いけど、大人の一生許さないは、これはもう読んで字の如く!!」

 

俺「一生許されることがないという事実!すなわち終身刑!!はい!リピートアフタミー!一生許さないからぁぁぁああああ!!!!」

 

友「わかったわかった…悪かったよ。俺が悪かったって…」

俺「はぁ…はぁ…」

 

友「いやお前がサブスク知ってたら教えてもらおうかなぁと思ってさ」

 

俺「…え?」

俺「お前も…知らんの…?サブスク…?」

 

友「うん、よく聞くけどいまいちよくわかんないから聞きたかったんよ」

 

俺「ハハ…ハハハハ!やだなー!もうー!早く言えよぅ!おまっ、そういうのは早く言えよーもうー!こいつー!」

 

友「いやお前が勝手にキレだしたから…」

 

俺「それだったら俺も言っちゃうよ?カミングアウトしちゃうよ?俺、サブスク知りませーーーん!うへへへ!」

 

友「いや結構、最初の段階で分かってたけどな…」

 

俺「大体さぁー、なぁにがサブスクだよ!気取っちゃって!なぁ?ふざけんじゃねぇっつー話でさぁ、サブスクだかスク水だか知らねぇけど、俺が知ってんのは小3の時、美代ちゃんのスク水盗難事件の犯人は俺だっつーことだけだっつーの!」

 

友「あれお前が盗ったんかい・・・」

 

俺「かぁー!やだねぇ!なんでもカタカナで言う風潮!お前は小池百合子かってんだよ!いつから日本はこうなってしまわれたのですか!古き良き与謝野晶子カミングヒィヤァ~!!」

 

友「まぁまぁ、何言ってっかわかんねぇけど…サブスクって一体なんなんだろうな?大将、知ってるかな?」

俺「おまっ!あの大将がそんなもん知ってるわけねぇだろ!見てみろよあの顔!The・昭和って顔に書いてあんべぇ!あのツラはお前にお父さんと呼ばれる筋合いはない!とかって言っちゃうタイプのお義父さんだぜぇ?」

友「いやいやわかんねぇよ?なんせ客商売だからなぁ、意外と知ってるかもよ?」

俺「ないないない!この令和のハイパーテクノロジーこと、俺様が知らんのにあんなおっさんが知ってるわけないね!」

 

大将「はいよっ、エイひれ炙りね」

 

友「あ、大将、サブスクって知ってます?」

 

 

大将「サブスク?サブスクリプションのことかい?確か、一定の料金を支払うことでサービスや製品なんかを、一定期間利用できる形式のビジネスモデルだろ?まぁ最近では主に、動画配信サービスとか音楽配信サービスのことを言うわなぁ。お前らも使ってるだろ?アップルミュージックとか、アマゾンプライムとかよぉ」

 

俺「・・・・・」

 

友「へぇー!そうなんだ!すごいすごい!すっごくわかりやすかったです!」

 

大将「まぁこちとら客商売だからな。わかんねぇことはなんでも聞けってんだ。まぁサブスクっていうと小難しく聞こえるけどよぉ、簡単に言うとよぉ」

 

 

 

 

大将「北島ファミリーだな」

 

 

結論:サブちゃんスクール、生徒募集中。

 

おしまい。

 

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