マッチングアプリで会った猫似の女の子がどう見てもウルヴァリンだった

あのさぁ

今日さぁ

マッチングアプリで知り合った子と会うんよ。

 

まぁ俺、結婚してるんだけどさぁ

そこはまぁ、ご愛敬っていうかさぁ

渡部が渡部であるが故に、人は東出昌大を追い求める。

ってそんな感じなのよ。

 

まぁ、なんつーかさぁ、世の女子たちがさぁ

ほっとかないのよ。俺のこと。

ホットケーキつーかさぁ

まぁそこらへんは、やいのやいの言わなくてもさぁ

 

大人だからわかるよな?

 

んでさぁ

そのマッチングアプリで知り合った子っつーのがさぁ

どうやら猫似らしいのよ。

え、最高ですか?

 

もうときめきメモリアルだよね。

猫似の女の子なんて、男が好きな顔ナンバー1だから。

猫になったんだよーな君はーっつって。

北村匠海がゾンビになったらちょっと噛まれたいっしょ?

まあそんな感じよ。

 

んでさぁ

これから待ち合わせ場所に行くんだけどさぁ

どうやら黄色いマスクしてるらしいんだよね。

 

え、最高かよ?

幸せの黄色いマスクかよっ!っつってね!

 

アザーーーーーースッ!!!

 

許せ…嫁よ…

 

俺は今日…

 

火遊びするっ!!ドンッ!!

 

待ち合わせ場所についたんですけども

はぁ、ドキがムネムネするぅ~

俺の心臓がmihimaru GTの気分上々を奏でてるぜぇ!

もう一回遊べるドーーンッ!ひゃっほ~い!!

 

ふぅ~、まだ黄色いマスクの子はいないなぁ

 

???「あの~すみません、もしかして俺さんですか?」

 

ドキィ!

 

俺「あ、は、は、はいぃ・・・ドキドキ」

 

俺「・・・・・」

 

俺「・・・・・」

 

俺「・・・・え」

 

 

ウ、ウルヴァリン・・・?

 

 

???「初めましてぇ~」

 

俺「え、あ、はい、初めましてぇ…」

 

俺 (え、待て待て待て…落ち着け落ち着け…ウ、ウルヴァリンだよな?完全にウルヴァリンだよな?)

 

ウルヴァリン知ってる?

X-MENってアメコミのこいつなんだけど↓

ウルヴァリンイラスト

 

え、完全なるウルヴァリンが目の前に立ってるんですけど?

なんならちょっと恥じらってるウルヴァリンなんですけど?

 

おいおい!っざっけんなよっ!

黄色いマスクって顔全体覆うタイプのやつかよ!

猫似ってそういう意味かよ!こいつは猫じゃなくて虎だから!

 

いやウルヴァリンは好きだよ!?

子供の頃からX-MENが好きでさぁ!その中でもウルヴァリンは一番好きなヒーローだったよ?

 

でも好きってそういう意味じゃねぇからぁああ!!

ウルヴァリンを異性として見たことねぇからぁぁあああ!!!!

 

いや、待てよ!?

冷静に考えてウルヴァリンが来るか?

いや来るわけがない!

 

なら何故?

超絶ウルトラ恥ずかしがり屋さんなのか…?

いや、そんな恥ずかしがり屋さんがこんな完璧なコスプレするか?

恥ずかしがり屋さんだからこそ、完全防備なのか…?

 

くっ・・・!

わかんねぇ…わかんねぇよ…

助けてママーーー!!

 

いや待て…

ワンチャン、マスクの下は絶世の美女のパターンあるか…?

眼鏡女子が眼鏡を外したらの、あの夢のパティーンが・・・

いやでも、ウルヴァリンがマスク外したら中身はおっさんだぞ?

もう、至極真っ当なおっさん…

これ以上ないほどにキングオブおっさんだぞ…?

 

じゃあもう男じゃん!こいつの中身おっさんじゃん!

もうどうなってんの!マッチングアプリ!!

これアンインストール確定案件だからな!

っざっけんなっっっ!!

 

どうする…どうする…

 

ハッ!

 

そ、そうだ、名前・・・!

名前を聞けばとりあえず男か女かは判明する…

 

俺「あああの!お、お名前教えて頂いてもいいですか…?」

 

 

 

田中ウルヴァリン子です。

 

 

 

・・・・・・・・・。

 

 

 

ウルヴァリンやないかゴラァア!!!

 

っざっけんなよ!マッチングアプリッ!!

っっっざっけんなっっっ!!

なにウルヴァリンとマッチングさせてんだよぉぉぉおお!!

貴様許さんぞ!

お客様相談室に恋愛相談したろかコラ!!

 

くっそ…

くっそーーーーーっ!!

 

せっかく火遊びできると思ったのに…

一夜限りのパーリィナーイできると思ったのに…

 

いや、待て・・・

田中ウルヴァリン子・・・?

 

女の子…だよな?

 

だったらワンチャンあるか?

ウルヴァリンの妹の可能性あるか?

大体、兄貴が強キャラの場合、妹は美人パティーンが多め・・・

 

赤城剛憲、赤城春子然り…

 

飛影、雪菜然り…

 

ジャイアン、ジャイ子然り…

 

・・・・・・。

 

ジャイ子ブスやないかい!!

 

き、希望がねぇ…

 

いや待て!

ワンチャン、マスクの下は大塚愛で、笑顔咲くぅーフンフーンフーン、あーたしサクランボ展開あるか?

 

いや・・・ねぇ!

 

だめだ…

繋がらねぇ…繋がらねぇよぅ…

ウルヴァリンの妹がかわいいイメージ湧かねーよぅ…

 

うぅぅ…う、うわーん!うわーん!

 

罰が当たったんだよぅ

妻子ある身でありながら、袴田吉彦になろうとした罰がよぉー

アパホテルのキャンセル料いくらかな?うぅ…グス…

 

田中「あ、あの~・・・・」

 

俺「あっ、はいぃぃーーー!?」

 

田中「これからどうします?なーんかヴァリン子、休憩したくなっちゃったなぁ?」

 

俺 (ヴァ、ヴァリン子ってなんやねん…しかもめちゃめちゃ積極的やん…会って2分でホテルのお誘いするやん…こいつじゃなきゃ神展開やん…こいつがウルヴァリンでさえなければ、俺が今日虎になれたはずなのに…)

 

俺「い、いや、まだ会ったばっかだしさぁ、とりあえずなんか食べよっか?」

 

田中「えー、ヴァリン子、おなか空いてなぁーい!休憩したぁーい!」

 

俺 (…ちっ、ヴァリン子って呼び方、腹立つわぁ…大体てめぇとホテルなんざ行く気ねぇからな!勘違いすんじゃねぇぞ?俺の今日のミッションは、いかにお金を使わず貴様を家路に着かせるか?だ!)

 

俺「いやでもさぁ、まだお互いのことなんも知らないしさぁ…」

 

田中「えー、それはベッドの中で知り合えるじゃん(はぁと)」

 

俺 (くっ…この肉食獣め!ほんまもんの虎やないか…)

 

俺「い、いや、でもさぁ、ほら、俺…ウルヴァリン子ちゃんのこと、大切にしたいから…さ?」

 

 

田中「・・・・・・」

 

 

田中「俺さーん!(はぁと)」

 

ジャキーーーーンッ!!

 

俺「うわっ危なっ!いやっヴァリン子ちゃん!爪危ないから!肉そぎ落とされるとこだったから!」

 

田中「あ、ごめんなさぁーい!ヴァリン子はんせーい(テヘペロ)」

 

俺 (くっ…ぶん殴りてぇ…)

 

とりあえず食べに行こうよ

俺「じゃあさ、何食べたい?俺の行きつけの吉野家ってとこいく?あとはそうだなぁ、吉野家とかもいいし、あ!そうだ!吉野家ってとこオススメだよ?」

田中「え~ヴァリン子、イタリアン食べた~い!」

 

俺 (くっ…なぁにがイタリアンだよ…エイリアンみてぇな顔しやがって…)

 

俺「あ、じゃあさ、俺の行きつけのピザーラってとこが、すぐそこにあるんだけど行く?」

田中「え~、行きた~い!」

俺「いこいこ!そこオープンカフェ的な感じでさ、向かいの公園でピザ食べれるんだ!」

田中「わ~オシャレ~!」

 

俺 (ふふふ…よしよし。とりあえずピザ食わしとけば大人しくなるだろ…そのあとなんだかんだ理由つけて解散だな…)

 

 

ピザーラ「いらっしゃいませ~ご注文をどうぞ!」

田中「え~と、テリヤキチキン6枚と~プルコギ4枚、もち明太子ピザ15枚と大海老のガーリックシュリンプ8枚、それとコーラ10本ください」

ピザーラ「かしこまりました~、それでは129,640円になります」

俺「・・・・・」

田中「女の子だからあんまり食べれな~い」

俺「カードでお願いします…」

 

 

公園

 

俺 (くっ…予想外の大出費…っざっけんな!っざっけんなっ!この虎女!)

田中「いっただきま~す!モグモグ…ふ~、ヴァリン子、女の子だからもうお腹いっぱ~い!」

俺 (ほんとに少食じゃねぇか!なんでこんなに頼んだんだよ!もう許せねぇ!貴様の歩くところ全て足つぼマット敷いたろかい!?)

 

俺「そ、そういえばさぁ、ヴァリン子ちゃんて仕事何してるの?」

 

 

 

田中「スーパーヒーローだよ」

 

 

 

俺 (やっぱウルヴァリンやないかい…)

俺「そ、そうなんだぁ…大変だねぇ…」

 

田中「・・・・・!?」

田中「俺さん!伏せてっ!!」

 

ズガガガーーンッ!!

 

俺「え、なになになに!?」

 

田中「マグニート!?あなた、デートの邪魔するなんてレディに失礼よ?」

 

マグニート「くくく…ウルヴァリン…今日こそ決着をつけてやる…」

 

俺 (完全にウルヴァリンって言っとるがな…)

 

マグニート「貴様はなんだ?新たなX-MENか?」

 

俺「あ、い、いえ、僕は通りすがりの社畜MENです…」

 

田中「マグニート!彼は関係ないわ!あなたの狙いは私でしょう!?彼に手を出さないで!」

 

マグニート「ククク…貴様のその慌てぶり…どうやら特別な男らしいな。もしかしてあわてんぼうのサンタクロースかなぁ?もしかしてあわてんぼうのサンタクロースなのかなぁぁぁあああ!?」

 

俺 (え、なんなん…こいつ…)

 

田中「そこまで見抜かれてるんだったらしょうがないわね…そうよ!彼は私のフィアンセよ!」

 

俺 (はぁ?はぁぁぁぁあ!?)

俺 (何言ってんの貴様コラッ!いつお前と婚約の契り交わしたよっ!?いつ俺が夜景の見えるレストランでプロポーズしたよ!?っざっけんなっ!俺がギニュー特戦隊だったら貴様なんぞカエルとチェンジ確定案件だからなぁ!?)

 

マグニート「フィ、フィアンセだと!?お、お前…!そんなの聞いてないぞ!?俺とはなんだったんだよ!?俺のことは遊びだったのかよ!?」

 

俺「・・・・・」

 

田中「・・・あなたとはもう終わったの…何度も話し合ったでしょ?私はもう次に進みたいの…」

マグニート「なんでだよ!?なんでわかってくれないんだよ!?こんなに…こんなにお前を愛しているのに!?」

田中「勝手なこと言わないで!あなたはどれだけ…どれだけ私を傷付けたの!?」

マグニート「・・・・・」

田中「サイクロップスとも!プロフェッサーXとも付き合ってたよね!?気付いてないと思った!?」

 

俺 (全員おっさんやないか…)

 

田中「でも俺さんは違う!俺さんはヴァリン子だけを愛してくれるの!ねっ、俺さん?」

 

俺「…え!?あ、あああ、そ、そうだぞ!マグニート君!大人しく帰りなさい!」

 

マグニート「・・・確かに俺はどうしようもない奴だったよ…夢を失って…抜け殻のようになっちまってさ。仕事もせず、ほかの女と遊んで…本当に大切なもんがなんなのか、あの時の俺にはわからなかった…」

田中「もう…遅いよ…」

マグニート「でも…俺…俺!本当に反省してさ…もっとヴァリン子のこと…大事にするっつーか…したいっつーか…できる気がするんだよ!今なら!だから…だから…あーもー!うまく言えねぇ!…どーやったら…伝わんのかな…」

 

田中「・・・バカ・・・」

 

俺「・・・・!?」

 

田中「ふふっ、不器用なとこ…なんも変わってないね?でも、マグニーの想い…ちゃんと伝わったよ」

マグニート「え…じゃ、じゃあ…」

田中「だってもう燃え上がっちゃったもん、私の恋心…責任取ってよねっ!消防士さん♪」

 

マグニート「ヴァ、ヴァリン子・・・!」

田中「マグニー!!」

 

Your  love  forever~♪

ひーとみーをとーじてー♪

 

 

俺「・・・・・」

 

 

田中「なんだかお腹空いちゃったぁー!罰としてなんか奢ってもらうぞぉ?」

マグニート「じゃあ吉野家でも行くか!」

田中「うん!ヴァリン子、吉野家大好きー!」

 

キャッ キャッ  ウフフ

 

俺「・・・・・」

 

俺「・・・・・」

 

俺「・・・・・」

 

俺「お、お幸せに~・・・」

 

 

結論:フラれた。

 

おしまい。

 

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