嫁のことを「俺のこれよ」って小指立てて調子こきたい

あのさぁ

 

亭主関白ってかっこいいよな。

 

これ前も言ったんだけどさ

⇊これ読んでもらえればわかるんだけどさぁ

・嫁を「うちのやつ」って呼んで調子こきたい

 

俺は亭主関白に憧れてんのよ。

っていうか、世のお父さんの95%は亭主関白に憧れてんだよね。

 

え?時代は令和だって?

 

おいおい、こちとら昭和生まれのスーファミ世代。

ミニモニじゃんけんピョ~ンの怒涛の時代を生き抜いてきたんだぜ?

亭主関白に憧れるのは当然だろ?

 

んでさぁ

そんな亭主関白感の最高峰といえばさぁ

 

「俺のこれよ」

 

これよこれ。

わかる?

 

なんかおっさんとかがさ、小指立ててさぁ

奥様を「俺のこれよ」って呼ぶ、渋さ。

 

わかるかなぁ?

わっかんねぇだろぉなぁ~

 

まぁ「俺のこれよ」って小指立てれる勇者は、人生の酸いも甘いも知り尽くした男の中の男だけだからな。

渋さが光る、吉川晃司級の男しかこれは使えないからな。

ハンターハンターで言えば、会長の百式・零だから。

最終兵器ってやつな。

 

そんな最終兵器をさぁ

俺みたいな若造がさぁ

調子こいて「俺のこれよ」なんて言ったらさぁ

 

ただの指切りげんまんだから。

 

だから、「俺のこれよ」は諸刃の剣なんよ。

なんか世間では、誰もかれもが俺のこれよを使えるみたいな空気だけどさ

 

「俺のこれよ」は選ばれし勇者のみに許された特権だからな?

 

そこんとこ勘違いしてもらっちゃあ、困るんだよなぁ。

俺が哀川翔だったらいいよ

あのさぁ

結局さぁ

「俺のこれよ」を使うかどうかってさぁ

 

哀川翔か否かってことじゃない?

 

俺がさぁ、哀川翔だったら余裕で「俺のこれよ」って呼ぶよ。

だって哀川翔だもん。

 

哀川翔は「俺のこれよ」期待度98%の激熱カットインだから。

 

哀川翔が奥さんのことをさぁ

「俺のママよ」

なんて呼んでるわけねぇよな。

 

もし呼んでたらさ、一世風靡でセピアしちゃうって話でさ

 

勝俣に慰謝料請求するレベルだから。

 

だからさぁ

俺が哀川翔だったら四の五の言わずに「俺のこれよ」一択なんだけどさぁ

残念ながら俺さぁ

 

哀川翔じゃないんだわ

 

いやいや「どう見ても翔さんじゃ~ん!」じゃなくてさ。

マジで俺は哀川翔じゃないのよ。

信じられないよね?

それは俺から溢れる男気オーラがそうさせてんだわ。

オーラが俺を哀川翔だと勘違いさせちゃってんだわ。

 

残念だけど、俺はカブト虫も嫌いだし、声も低いんだわ。

 

そうなるとさぁ

「俺のこれよ」がますます使えなくなるよねぇ

まず友達に使ってみるわ

まずさぁ

いきなり会社で「俺のこれがですね~」なんて小指立てようもんならさ

 

「うーわっ!キッモ!こいついきなり亭主関白感出してきやがった!心境の変化がキモイ!キャラ変がキモイ!とりあえず死ね!すぐ死ねっ!!」

 

なんて思われたら嫌じゃん?

 

俺なんてただでさえ「給料泥棒界のルパン」なんて呼ばれてるからさぁ

これ以上、心証悪くしたくないんだよね。

 

だからさぁ

練習代わりに友達に使ってみようと思うんだわ。

 

お試しに選ばれたのは、前の「うちのやつ」でもお馴染みのK君なんだけどさぁ

 

「うちのやつ」の時はK君に通じなくて爆死したんだけどさぁ

今回は前もって、俺の亭主関白感をK君に刷り込んでおいたんだよね。

 

具体的にはさぁ

・嫁さんの「帰り牛乳買ってきて」にリポビタンDを買っていった
・嫁さんのハーゲンダッツをポテロングに変えておいた
・嫁さんの曲がりせんべいを粉々に砕いといた

これを事前情報で、K君に話しておいたんだよね。

 

どう?バッチリっしょ?

これなら俺の亭主関白感伝わってるっしょ?

なんならもうサイコパスっしょ?

 

こりゃ亭主関白レベル99だよね。

ネフェルピトーも白旗上げちゃうレベルだから。

 

これならさぁ

自然な感じで「俺のこれよ」がいけると思うんだよねぇ。

 

まぁビビッてたって、いつまで立っても哀川翔にはなれねぇからさぁ。

 

ここは男気じゃんけんでセピアするわ。

 

俺「ごめん、K君待った~?」

K「久しぶり~、俺も今来たとこだよ」

嫁「こんにちは~、初めまして」

K「あ、初めまして~、なになに?奥さん?」

俺「ん?あぁ、こいつ?」

嫁 (・・・こいつ?)

 

 

俺「俺のこれよ スッ」

 

 

K 「・・・・・」

嫁「・・・・・」

 

嫁「・・・はぁ?」

 

俺「あ、いや、その…俺の…これ…です…スッ」

 

嫁「これってなによ?これって?」

俺「いえ特に深い意味は…」

 

嫁「はは~ん、調子こきたかった?ダチの前で調子こきたかった?」

嫁「亭主関白な俺、控えめな妻を演出したかったってか?」

嫁「しょーもな!お前らしょーもな!」

嫁「はいはい!しょーもねー二人で場末のスナックでも行ってろよ!じゃーな!」

嫁「クソがっ!!」

 

K 「・・・・・」

俺「・・・・・」

K 「なんで俺まで…」

俺「ロ、ロッテリア行く?」

K 「行かねーよ!」

俺にはまだ早いよパトラッシュ…

あのさぁ

やっぱさぁ

俺のこれよって呼ぶには、俺には人生の厚さが全然足らんわ。

もう男としてうっすいのよ、俺は。

 

つーかさぁ

そもそもなんだけどさぁ

俺のこれよってさぁ

 

女の人を下に見てるよね?

 

森さんの女性蔑視が叩かれまくるこの令和の戦国時代にさぁ

女性を下に見るってどういう了見よ?

ふざけてんの?

 

正直さぁ

俺は女性と対等にいたいから「俺のこれよ」って呼べないんだわ。

いやいやホントよ?

人生の厚みがどうとか、哀川翔がどうだとか関係ないんだわ。

 

俺が気にしてるのは男女平等だけ。

俺、社団法人 男女平等協会の副書記だから。

だから男女平等の敵である「俺のこれよ」が許せねぇんだわ。

 

実際、俺のこれよなんて呼んでるやつは、まだまだひよっこだから。

ただのチンピラなんだよね。

 

正直、俺のこれよは昭和までだな。

平成、令和ときた今の時代は、俺のこれよはとっくに絶滅危惧種だからな。

 

これからはさぁ

これよ

 

 

女房

 

 

はい最強。俺の女房。はい最強。

 

抜群のハードボイルド感…

「にょ…女房を頼む…ガクッ」って死んじゃう刑事感…

 

たまんねぇぜ…

 

正直、俺のこれよなんて女房って呼ぶための噛ませ犬だから。

これが本当の男の呼び方・女房。

 

男気レベルで言ったら断トツマックスレベルだから。

ナメック星人で言ったら最長老様だから。

新車なのに子供がカプリコ食っても怒らないレベルの男気だから。

 

そんくらい最高の呼び方。

これからの時代これよ。

まぁ君たちも奥様のことを女房って呼べるくらい、男を磨けよって話よ。

なっ?

 

結論:奥さんの機嫌取るためにマックフルーリー買って帰ります。

 

おしまい。

 

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