ピタゴラスイッチ♪じゃねぇよ

あのさぁ

 

ピタゴラスイッチ♪

 

じゃねぇよ。

 

え?なにがって?

 

なにがじゃねぇよ。

 

お前の「なにが?」って思う気持ちより、俺のピタゴラスイッチへの怒りの方が圧倒的に上回ってるんだよ。

 

だからなにが?

 

じゃねぇよ。

 

なにがなにがうるせーなぁ。

 

お前はどちて坊やか?

己で解決しようと思わねぇのか?

どちて坊やが現代の医学でクローン再生されたら、開口一番「ググれカス!」って言ってやるよ。

 

とにかくよぉ

 

俺はピタゴラスイッチにキレてる。

 

あの国民的アイドル番組、ピタゴラスイッチに真っ向から喧嘩売ってるわけだ。

過激派のピタゴラ信者どもに消されるかもしれねぇからさ

これを俺の最期の記録だと思って読んでくれよな。

できれば俺の後継者が現れることを期待する。

 

ピ…ピタゴラを侮るな…

あとは…頼んだぞ…

 

そもそもさぁ

ピタゴラスイッチのなにがそんなにむかつくってさぁ

最後のさぁ

 

ピタゴラスイッチ♪

 

これに尽きるよな。

 

あれめちゃめちゃドヤってんじゃん?

もう圧倒的、ドヤ。

 

ドヤレベルでいえばさぁ

例えば彼女との初デートに、バリッバリのスポーツカーで迎えに行くレベルなんだわ。

 

バオンッバオンッ!!!

ドドドドドドドドドッッ…

ウィーーーーーン…

 

「お待たせ」

 

はぁ?

 

お待たせじゃねーよ

お前それ中古だろ?

カーセンサーにコミコミ70万って出てた奴だろ?

 

ったく、男だったらワゴンR一択だろうがよ。

白いファー敷いて、ヒョウ柄のハンドルカバー付けて、バシッとギャル仕様にすんのが男ってもんだ。

 

まぁ、話がそれたけど

そんくらいピタゴラスイッチはドヤってるってことなんだよ。

 

いやいや全然大したことないけどぉ?

っていう気持ちが透けて見えるんよ。

 

いやすごいのは認めるよ。

あのわけわからねぇ装置を、毎度毎度考えてさぁ

最終的に「ピ」とかって書いてる旗を立たせるわけだ。

すごいんよ、普通に。

俺には考えつかねぇし、あれを考える労力は称賛に値するよ。

 

ただなぁ

それで終わりゃあいいのに

最後の最後にドヤってくんだよ。

 

ピタゴラスイッチ♪

 

はぁ?

 

ぶっ飛ばすぞ?

 

この先、キシリトールガムのみで過ごしてやろうか?

俺の中の歯磨きという概念捨てちまうぞコラ?

 

あれ、普通の人にはそのまま聞こえてんだろ?

ピタゴラスイッチって。

でも幼少の頃から、特殊な訓練受けた俺のことは騙せねぇんだわ。

 

あれってさぁ

 

ひれ伏せ平民♪

 

って言ってんだよ。

知らんかったっしょ?

 

サムギョプサルっていう古代から伝わる読解法だと、そう読み取れるんだよね。

 

要するにさぁ

 

「お前らにこんな装置考えられるか?HAHAHAHA!無理無理無理ィ!! ひれ伏せ平民♪」

 

こう言われてんだよ。

そうだよ。お前らが日頃喜んでるピタゴラスイッチにはそんな意味が隠されてんだよ。

俺がキレるのもわかるっしょ?

 

もうこんなん

NHKをぶっ壊す!確定案件でさぁ

立花孝志を親戚一同で応援するレベルだからな。

 

どうよ?

ムカついてきたっしょ?

フツフツとピタゴラへの怒りが湧いてきたっしょ?

 

え?信じられない?

 

はぁ?なんなんお前?

 

お前は黙って、シャワーの最初に冷たい水出て「ヒャッ!」とかって言ってろよ

トイザらスの出口で、盗難警報器鳴っちゃってあたふたしてろよ

俺がハリーポッターだったら、有無を言わさずエクスペクトパトローナムしてんぞ?

 

こんなに確定的な証拠が揃ってるのに、なんで信じられねぇんだよ。

あのなぁ

ピタゴラどもはなぁ

目ぇキラキラさせてさぁ

「わーすごーい!」

って喜んでる子供の純粋な気持ちを踏みにじってんだぜ?

許せねぇだろ?

 

まだ信じられねぇ?

 

ふぅ、仕方ねぇなぁ

そしたらよぉ

完璧な証拠見せてやるよ。

 

お前、これ見てもまだ信じられねぇとかぬかしやがったら、知らねぇ外人と同居させっからな?

 

実はよ

ピタゴラ制作チームが、装置作ってる様子を隠し撮りしたんよ。

これを見りゃ、ピタゴラ制作チームがいかに人を馬鹿にして作ってるかがわかるってわけよ。

 

見てな、奴らの本性暴いてやるぜ!

 

じゃあさっそく見てみようか。

 

 

〈再生〉

スタッフA「もう少しで完成ですね」

 

リーダー「あぁ、今回のピタゴラスイッチは自信あるぞ」

 

スタッフB「リーダーが考えたアイディアが採用されたんですもん、これは今までのピタゴラスイッチを超えるすごいものが生まれますよ!」

 

リーダー「おいおい褒めても、何も出て来やしないぞ?」

 

スタッフAB「ハハハハハ」

 

リーダー「よぉ~し、休憩は終わりだ!今日も徹夜になるがよろしく頼むぞ!」

 

スタッフAB「はい!!」

 

カチャカチャ  ギュイイイイイイン

 

リーダー「う~ん、どうしてもこの曲線でつまずいてしまうな…もう一度計算が必要か…」

 

プルルルルルルルルルルルルル!!

 

スタッフA「はい、こちらピタゴラ制作チーム。はい、はい、・・・・えぇ!!?」

 

リーダー「どうした?」

 

スタッフA「リーダー!大変です!リーダーの息子さんが、塾の帰りに交通事故にあったそうです!」

 

リーダー「なんだと!?たかしが!?」

 

スタッフA「幸い命に別状はないらしいですが、足を怪我したらしく、A病院に搬送されたそうです!」

 

リーダー「・・・・・・」

 

スタッフB「何してんすかリーダー!早く病院に行ってください!」

 

リーダー「・・・・いや、俺は行かない」

 

スタッフA「何言ってるんですか!?たかし君が怪我してるんですよ!?」

 

リーダー「俺には、やるべきことがある」

 

スタッフB「この装置のことなら俺たちに任せてください!俺たちだってリーダーの下でずっと働いてきたんだ!必ず完成させます!」

 

リーダー「・・・・・・」

 

スタッフA「そうですよ!だからリーダーは早くたかし君の…」

 

リーダー「たかしと約束したんだ!」

 

スタッフA「約束?」

 

リーダー「あぁ、実はな、このアイディアはたかしと二人で考えたんだ」

 

スタッフB「たかし君と…」

 

リーダー「あぁ…あいつな、前にこう言ったんだ。『僕もお父さんみたいに子供を笑顔にする仕事がしたい!』って…」

 

スタッフA「たかし君がそんなことを…」

 

リーダー「仕事が忙しくて全然遊んでやれない俺を…子育てなんか女房に任せっきりでさ…父親らしいことなんてひとつもしてやれなかった…なのに…たかしは…こんな俺を恨むどころか…自慢に思ってくれてたんだ…」

 

スタッフB「うぅ…グスッ…グスッ…」

 

リーダー「だからせめて父親らしいことのひとつはしようって!そう思ってさ、たかしと今回のアイディアを考えて、日本中の子供たちを笑顔にしようなって約束したんだ」

 

スタッフA「リーダー…」

 

リーダー「だから俺は病院に行かない!たかしとの約束を守るため必ずこの装置を完成させる!そして一番見たかった息子の笑顔を見るんだ!」

 

スタッフB「リーダー!」

 

リーダー「たかしとの夢…手伝ってくれるな?」

 

スタッフA「当たり前じゃないですか!なんたって俺はリーダーの一番弟子ですからね!」

 

スタッフB「あ!A!なんでお前が一番弟子なんだよ!ねっリーダー!一番弟子は俺ですもんね!」

 

リーダー「ハハハハ!お前たちはどっちも頼れる仲間だよ!さっ、急いで続きをやるぞ!!」

 

スタッフAB「はいっ!!」

 

 

 

ザーーーーーーーーー

 

俺「・・・・・・・」

 

 

 

リ、

 

リ、

 

リ、

 

 

リーダー!(´;ω;`)ブワッ

 

 

結論:ピタゴラスイッチ様、マジですみませんでした。

 

おしまい。

 

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